スタルヒン球場

MAP

2000年7月28日、羽田空港15時30分発の日本エアシステム197便に乗る。ホントは翌29日に当日移動をしたかったのだが、チケットが取れなかったため旭川に前泊することにした。そのためにこんな半端な出発時刻になってしまった。運賃は「割得きっぷ」で20000円(正規運賃は34000円)。

乗った飛行機はMD‐90型という166人乗りの小型機で、まるで新幹線並みの大きさ。なんか大きい飛行機よりも小さい飛行機のほうが心理的に不安感がある。しかし17時10分、ほぼ定刻通りに旭川空港に到着。旭川電軌バスに乗り、所要38分で旭川駅へ(運賃570円)。

旭川駅には「祝 甲子園出場おめでとう がんばれ! 旭川大学高等学校」の横断幕が掲げられ、構内には朝日新聞号外の高校野球特集が置かれていた。


旭川駅

さて、ここらへんで写真でも撮ろうかなとバッグを開けてびっくり! なんとカメラを忘れていたのだ。ここで一気に北海道へ来た昂揚感が失われてしまった。トホホ…。

しかしいつまでも落ち込んでいられないので、旭川平和通買物公園のカメラ屋に入って「撮りっきりコニカMiNi」(40枚撮り、フラッシュ付)を1512円で買う。予定外の出費だが、それよりも画質が不安である(ということで、このページの写真は使い捨てカメラで撮りました。また一部1995年に撮影したものもあります)。


旭川平和通買物公園

気を取り直して取り敢えず夕食。旭川に来たならば、是非ともラーメンを食わねば。そこで五条通七丁目の「ラーメン天金」へ。ここは旭川ラーメンの代表的な店である。北海道のラーメンというと「味噌ラーメン」が主流だと思われがちだが、ここ旭川では醤油味が主流。したがって「正油ラーメン」(600円)を注文。

麺はちぢれ麺、具はシンプルにチャーシュー、メンマ、ネギ。そしてスープはこってりとした醤油味である。旭川ラーメンと言っても、どんな味が典型かというと判断に苦しむが、ここはその典型の一つと言って申し分ないだろう。ちなみに横浜の吉野町には姉妹店の「ぺーぱん」というのがあり、ここもオススメである。

そのあと、一旦「旭川ロイヤルホテル」にチェックイン。考えてみれば、ここのところカプセルホテルばかり泊まっていたので、普通のホテルは久しぶりだ。それは単に旭川にはカプセルホテルが無いからであるが。宿泊代は5145円。

そして19時半頃、三条六丁目の「お座敷居酒屋 大舟」へ。この店は旭川を訪れた有名人がよく来るようで、店内にはおびただしい数の写真が飾られていた。とりあえず目についたものを列挙しよう。

北の湖親方、大鵬親方、細川たかし、森進一、武田鉄矢、なぎら健壱、松本零士、安部公房、椎名誠、小林克也、志村けん、はらたいら…。まったく脈絡の無い名前が並んだ。その中で野球関係の人物を挙げると、川藤幸三、地元出身の星野伸之、そしてスタルヒンの娘のナターシャ・スタルヒンの写真があった。

お座敷居酒屋 大舟 星野伸之の写真

ラーメンを食べたあとだったので、ビール(中瓶)とバタージャガイモだけで店を出る。会計は1410円。お金を払う時に地元の銘菓「旭豆」の小さい袋をおみやげにくれた。そのあと、駅のキオスクで酒を買ってホテルに戻り、この日放映された津田恒実のドラマ「最後のストライク」を見てから就寝。

さて翌日。チェックアウトしてすぐ「旭川らぅめん 青葉」で朝食。この店は朝9時からやっているので有難い。ここでも醤油ラーメン(650円)を注文。スープにはシシャモ煮干の昆布巻きを使っているようで、「天金」よりはあっさりしている。なおこの店も東京の新橋に「旭王」という姉妹店がある。

駅前の西武百貨店で昼食用の飲み物とおにぎりを買って、旭川駅1番バス乗り場から、あさでんバス6系統「末広4の1」行に乗る。旭川のシンボルとも言われている「旭橋」を越えて所要13分、「北高前」で下車する。運賃170円。


あさでんバス

バス停のすぐ前がスタルヒン球場である。球場は「花咲スポーツ公園」内に位置していて、公園内には軟式野球場2面(照明有り)、球技場(冬季はスケート場になる)、和弓場、洋弓場、軟式テニスコート、硬式テニスコート、陸上競技場、相撲場、馬場、総合体育館、プールなどがあり大変広大。さすが北海道だ。

花咲スポーツ公園 正面入口 花咲スポーツ公園 案内図
   
軟式野球場

まずは球場正面のロビーへ。ここは本来ならプロ野球開催時は「関係者以外立入禁止」になるのだが、見学の旨申し出たら特別に入れてもらえた。このへんは地方球場ならではの鷹揚さである。

正面入口 球場ロビー

ロビーの正面には野球体育博物館にあるものと同じようなスタルヒンのレリーフが飾られてあった。そしてそのそばにはスタルヒンに関する展示品も。展示品は、300勝記念トロフィー、昭和27年のオールスター出場記念トロフィー、昭和13年の巨人・ライオン軍の北陸・北海道・東北地方帯同遠征記念サインボール、スタルヒンのバット。そして写真パネルなど。


スタルヒンのレリーフ


展示品


ロビーに置いてあったスタルヒン球場のスタンプ

さらには、地元旭川工出身の星野伸之の阪急時代のユニフォームも展示されていた。旭川にとって、星野はスタルヒンに次ぐ英雄なのだろう。そしてその上には「スタルヒン球場のあゆみ」というボードがあり、過去のプロ野球公式戦、北海道六大学優勝校、高校野球優勝校(硬式)、スタルヒン杯全道スポーツ少年団野球大会優勝チームなどが記載されていた。

スタルヒン球場のあゆみと星野伸之の阪急時代の展示品

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