蚕室野球場

2002年5月21日、とある個人的な事情で海外へ行くことになった。行き先として、ほぼ同時期に台湾で行われるダイエー−オリックス戦も考えたが、チケットが取れるかどうか不確実である。そこで入場券の入手が容易そうな韓国に決めた。

新宿6時7分発の成田エクスプレス1号に乗り、7時26分に空港第二ビルに到着。出発ロビーでツアーの旅券を引き換え、発券窓口へ行き航空券を受け取る。この時腕時計の電池が切れていたことに気づき、空港内の売店で電池を入れ替える。出発前に気づいたから良かったが、これが韓国へ着いてからだと少々面倒だったかもしれない。

出国手続きを済ませると、今度はその先に「韓国入管カウンター」というものがあった。これは数日後に開幕する「日韓ワールドカップ」に対応するための措置か。ターミナルビルから「連絡シャトル」という新交通システムのような車両に乗り搭乗口へ。9時50分離陸のJAL951便ソウル行に乗る。

成田空港 連絡シャトル

12時17分に仁川国際空港に無事到着。入国時に探知機に引っ掛かったが何故かボディチェックもなくすんなり通された。空港内でとりあえず円をウォンに両替する。この日のレートは10000円=97500ウォン。だいたい10ウォン≒1円と考えればいいので換算しやすいレートだ。両替窓口で10000円札を渡すと97500ウォンの入った封筒を渡された。韓国の最高額紙幣は10000ウォンなので封筒の中には10数枚の紙幣が入っていた。紙幣は日本に較べると紙質が悪くガサガサした触感だ。

空港の出口には現地の添乗員が待機していて、そのまま滞在先のソウル・ロッテホテルまでワゴン車で送迎してもらう。今回の旅行は飛行機と宿泊のみのいわゆるフリープランというのを利用した。ちなみにワゴン車に同乗したツアー参加者は他には若い女性3人組で、旅行目的はショッピングとエステのもよう。まぁそれが普通で、野球観戦目的で韓国へ来るほうが珍しいだろう。1時間ほどでホテルに到着。部屋でテレビを点けてみるとNHKBSの大相撲をやっていた。なんか外国へ来た気がしない(別の日には阪神−巨人戦もやっていた)。

部屋で少し休んだあと、地下街にあるロッテリアに行く。ここで普通のハンバーガーを頼んでもあまり面白くないので「キムチバーガーセット」(3500ウォン)を注文してみる。キムチバーガーはキムチ味のライスバーガーで、中にメンチカツのようなものとチーズ、ピクルスが挟まっていた。なお、セットには飲物、フライドポテト付き。

大相撲中継 ロッテリアのキムチバーガーセット

そのあとソウル地下鉄2号線の乙支路入口(ウルチロイック)駅へ。券売機は日本と違って先に金額ボタン(600ウォンと700ウォンの2種しかない)を押してから硬貨を入れる方式。ただし紙幣を使えないので窓口で買っている人が多かった。なお、運賃は殆どの場所に600ウォンで行けるので、日本の地下鉄に較べたら非常に割安だ。


地下鉄の窓口

切符を購入し回転棒式の自動改札を通る。しかし機械に切符がうまく入らずにまごまごして後続の客に迷惑をかけてしまった。しかも入場したあとにホームを間違えたことに気付く。だが、あいにく改札内でホームが繋がっていないので移動することが出来ない。これが日本なら駅員に事情を説明して再入場するところだが、なにぶんハングル語は全く出来ないので一旦改札を出て再び切符を買うハメになってしまった。もっとも2号線は環状運転なので遠回りになるが行けなくはないのだが。

そうしてようやく地下鉄に乗り込む。ちなみにソウル地下鉄は駅名に番号が付けられているので、非常にわかりやすい。これは日本の地下鉄でも導入してみてはどうだろうか。

ソウル地下鉄2号線 番号の付いた駅名標

余談だが、車内では携帯電話で話をしている人が結構見受けられた。日本と違って車内での携帯使用は別にマナー違反という認識はないようである。30分ほどで綜合運動場(チョンハブウンドンジャン)駅へ到着。試合開始の2時間ほど前だったためか下車する人は疎らだったが、地下鉄出口周辺には海苔巻きや飲物を売る人々が多数露店を開いていた。ちなみに「キムパプ」と呼ばれる海苔巻きは韓国ではポピュラーな軽食のようで、筆者も後日地下鉄構内のスタンドで食べてみた。

綜合運動場駅出入口 球場入口と露天群

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