いわきグリーンスタジアム
95年6月3日、私は「グリーンスタジアムいわき」に行くために常磐線・湯本駅に降り立った。この駅は「スパリゾートハワイアンズ(旧・常磐ハワイアンセンター)」の最寄り駅でもある。
駅から球場までは地図によると1Kmちょっと。充分徒歩で行ける距離である。ところが実際に歩いてみるとこれが「山道」。
歩いているうちにだんだんと暑くなり上着を脱ぐ(あとでこれが命取りとなる)。
球場は山のはるか上にあった。これじゃあ「マウンテンスタジアム」に名前を変えた方がいいのではないか。
今日の試合はヤクルト−横浜戦。「いわきグリーンスタジアム落成記念」と銘打たれており、これがプロ野球初開催である。
両翼100m、中堅122m、収容人員30000人。レフトスタンド後方の土手には「いわきグリーンスタジアム」という文字が書いてあった。
試合はヤクルト・伊東、横浜・伊藤の先発で2時開始。ヤクルトが2回までに5点を入れて早々と勝負を決めた。
まだスコアボード(電光式)の操作に慣れていないのか、縦書きの選手名の「ローズ」の「ー」が横になっていた。観衆20000人。
帰りはバスでいわき駅まで行って、東京へ帰る。そして東京へ着いてから、定期入れが無いのに気付いた。どうやら上着を脱いだ時に落としたようだ。
まだ期限が3ヶ月以上残っていた定期券と免許証、クレジットカード等が無くなって青ざめる。
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さて96年5月4日、珍しく東日本でウエスタンリーグのトーナメントが行われるというので、再びこの球場を訪れた。前の経験があったにもかかわらずまた湯本駅から歩く。前に落とした定期入れがひょっとしたら落ちてないかと思い、下を見ながら歩く(2年も前の落とし物が有るわけないだろ!)。
ここでまたトラブル発生! 以前来た時と同じ道を歩いてたつもりが、何故か道を間違えてしまったようで、球場が近くに見えるのだが、目の前で道が途絶えてしまった。
しかたがないので崖のような所を木を伝って降りた。よく怪我をしなかったものだ。
今回のトーナメントは「市制施行30周年記念」と銘打たれていた。
午前11時から1回戦第1試合の近鉄−広島、続いて第2試合の阪神−オリックスが行われた。
所詮二軍の試合のため2試合も観ると飽きてしまった。おまけに5月とはいえ結構寒い。
別に球場のせいでは無いが個人的にはあまりいい思い出のない場所である。