宇都宮清原球場

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2000年3月22日、浅草から9時10分発の快速に乗り新栃木で乗り換える。そして11時22分に東武宇都宮に到着。運賃は浅草から1160円。ちなみにJRだと東京から1890円かかるので、東武を使ったほうがお得である。

駅を出て西口のバス乗り場に行くと、清原球場行きの臨時バスは、9時5分から12時30分の間に10本設定されていた。ちなみに定期便は1日に7本しかない。

11時30分発の臨時バスは、ちょうど出発したところだったので30分ほど待って、12時発の東野(とうや)バスに乗る。バスには「祝甲子園出場作新学院」という紙が窓に貼られていた。

このバスは臨時便なので、「宮の橋」(JR宇都宮駅近く)以外はノンストップのはずだったが、運転手が融通を利かせて途中のバス停でも乗降を行なった。やはりローカルバスは鷹揚だ。そして35分で清原球場に到着。運賃は610円。

この一帯は「清原工業団地」という広大な郊外型工場街で、中外製薬などの工場があった。JR宇都宮駅から東へ約6kmというかなり辺鄙な場所だ。そして球場のある場所は「清原中央公園」と呼ばれており、清原体育館(第1アリーナ、第2アリーナがある)、テニスコート、芝生広場、子供遊び広場などが併設されていた。

宇都宮清原球場は、1988年3月開設。プロ野球公式戦でも何度か使われている。

外観は、ヨーロッパ中世風のアーチ型の柱が並び、なかなかシャレた造りである。また、完全な円形球場で横浜スタジアムになんとなく似ている。照明塔も横浜スタジアムに似たY字型のものが6基。

グラウンドは全面人工芝で、両翼97.6m、中堅122m。グラウンドと客席の間には2人分のブルペンが設置されている。

観客席は、ネット裏が背もたれ付き、内野席は長椅子、外野は上下2段になった芝生席で収容人員は21000人。スコアボードは磁気反転式で、得点表示部分は電卓のような斜体が使われている。

この日のカードは巨人−中日オープン戦で、入場券は指定S・3800円、A指定・3000円、B指定・2000円、外野・1000円、外野(小人)・500円となっていた。そして巨人戦のため、オープン戦ながらダフ屋がいっぱいいた。

試合開始前には、珍しく両チームの外国人選手(ゴメス、マルティネス)に花束贈呈が行われた。ちなみに花束のスポンサーは伊藤ハムで、プレゼンターは着物姿の女性であった。

先発投手は、巨人が河原、中日は小山。スタメンは、中日が9人制に対し、巨人はDHにマルティネスを使っていた。なお、巨人の清原は故障のため欠場。清原球場で清原を見れないのは残念ではある(笑)。

試合は13時30分にプレイボール。3回裏に巨人が3番江藤の2ランホームランでまずは先制。しかし5回表、中日は5番ディンゴの2点タイムリーヒットで同点に追いつく。だがその裏、巨人は4番マルティネスのバックスクリーンへの2ランホームランですぐさま勝ち越した。

さて、ちょっとこのへんで売店を覗いてみる。幕の内弁当(1000円、800円)、ビール(ロング缶・500円)、ペットボトル(200円)、ホットコーヒー(200円)、やきそば、から揚げ、お菓子、アイスクリームなどを売っていた。そして黒磯駅の駅弁で有名な「九尾釜めし」(1000円)なんてものも置いてあった。

さて、試合は4−2で巨人2点リードのまま9回表へ。巨人の投手は河原から平松、西山と繋ぎ、この回からは柏田に代わった。

中日はこの柏田を無死1、2塁と責め、まずは4番山崎のレフト線二塁打で1点。1死後、6番筒井がレフト前ヒットで続き同点。なおも満塁から8番益田の二塁ゴロの間に勝ち越し点を奪った。そして9回裏を岩瀬が締めて5−4で中日が逆転勝ちを収めた。

オープン戦とはいえ、ホームランでしか点の取れない巨人と、内野ゴロで決勝点を奪う中日という両チーム打線の特徴の出た試合だった。なお、観衆の公式発表は25000人(収容人員より多いのは何故)。

帰りのバスは夕方の渋滞のために、JR宇都宮駅近くの宮の橋まで1時間以上かかり、とてもイラついた。運賃は560円。

ところで、何故東武宇都宮駅まで行かないでJR宇都宮駅の近くでバスを降りたかと言うと、駅の東口にある「餃子のモニュメント」を一度見ておきたかったからである。

これは「餃子の皮に包まれたビーナス」をモチーフにしたものだそうだが、何故ビーナスが餃子の皮に包まれなければならないのだろうか(笑)。

そして二荒山神社近くの「来らっせ」という、宇都宮商工会議所の運営する餃子屋へ。この店は地元を代表する15軒の餃子店が、日替りでメニューを出すという期間限定店である。

「宇都宮餃子館」の焼き餃子(400円)、「青源みそしる亭」のみそ味の水餃子(400円)、ビール(中ビン・400円)を注文。みそ味の水餃子は、味噌ラーメンのスープの中に餃子が入っているというような感じでなかなか美味だった。

「来らっせ」を出て東武宇都宮駅まで歩いていると、すれ違った女の子が携帯電話で、「江藤が打ったんだって」などと話しているのが耳に入った。たまに行われるプロ野球は、オープン戦とは言え宇都宮市民の話題となっているようであった。

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